銃の弾は、獲物に確実に当てられる距離より、はるかに遠くまで届きます。散弾の小さな粒でも数百メートル先まで飛ぶことがあり、スラッグ弾やライフル弾はさらに遠く、ライフル弾は数キロメートル先まで届くことがあります。撃つ前に、弾が届く範囲に人や建物がないかを必ず確かめることが、銃猟の安全の基本です。
「当たる距離」と「届く距離」
弾が飛んでいく先
- 外れた弾:獲物の後ろの林や斜面の向こうまで飛ぶ
- 突き抜けた弾:特にライフル弾は獲物を貫通することがある
- 跳弾:石や水面、硬い地面に当たって、思わぬ方向に跳ねる(「矢先の確認」とは何ですか?)
- 上向きに撃った弾:鳥を狙って空に撃つと、遠くに落ちる
安全な撃ち方の考え方
- 獲物の背後に、弾を受け止める斜面(バックストップ)があるときだけ撃つ
- 稜線(尾根)の上の獲物は、背後が見えないので撃たない
- 林道、集落、農地の方向には撃たない
- 水面や岩の多い場所では跳弾を考える
- 仲間の位置を常に把握する(誤射(人を獲物と間違えて撃つ事故)はなぜ起きるのですか?)
法律の考え方とも同じ
鳥獣保護管理法では、弾丸の到達するおそれのある人、飼育動物、建物、乗物に向けて銃猟をしてはいけないと定めています。「当たらないだろう」ではなく「届くかもしれない」で判断するのが法律の考え方です(銃猟禁止区域や特定猟具使用禁止区域とは何ですか?)。
弾の到達距離は、弾の種類、撃つ角度、風などで大きく変わります。具体的な数値は、猟銃等講習会の教材(猟銃等取扱読本)で確認してください。
出典・参考:環境省「鳥獣保護管理法第38条の解釈について」、環境省「狩猟制度の基礎事項」(狩猟者向け研修資料)(2026年11月時点で確認)