日本の狩猟は、縄文時代の弓矢や落とし穴の猟に始まり、山で暮らす人々の集団猟(東北のマタギなど)、明治以降の銃による狩猟と法律による管理へと移り変わってきました。現在の制度の基本は、2002年に全面改正された鳥獣保護法(その後2014年の改正で鳥獣保護管理法)です。
歴史の流れ
マタギの文化
マタギは、東北地方の山間部で、クマなどを集団で狩ってきた猟師の人たちです。リーダーの指示のもと、獲物を追い出す役と撃つ役に分かれる猟のしかたは、現在の巻き狩りにも通じます(巻き狩りとはどんな猟ですか?)。山に入るときの決まりごと、山の神への信仰、山の中だけで使う言葉、獲物を仲間で平等に分ける習わしなどが伝えられてきました(猟師がよく使う言葉を教えてください(用語集))。
法律による管理の歩み
- 明治時代:狩猟の規則が定められ、免許や猟期の考え方ができる
- 1918年:狩猟法が制定される
- 1963年:鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律に改められ、鳥獣保護の考え方が強まる
- 2002年:鳥獣保護法として全面的に改正(現在の法律の番号は平成14年法律第88号)
- 2014年:「管理」を加えた鳥獣保護管理法へ。増えすぎた鳥獣を減らす仕組みが整う
- 2025年:市街地にクマなどが出たときの「緊急銃猟」制度ができる(「緊急銃猟」とはどんな制度ですか?)
今に受け継がれているもの
獲物を仲間で分け合う、獲った命に感謝する、山の決まりを守るといった考え方は、今の猟隊にも受け継がれています。地域によっては、猟期の始まりに山の神に安全を祈る行事を続けているところもあります。
歴史の年代は法令の公布年を中心に記しています。地域の猟の文化は土地ごとに大きく違うため、地元の記録や伝承も合わせて調べると理解が深まります。
出典・参考:e-Gov法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」、環境省「狩猟制度の概要」(2026年11月時点で確認)