獣の痕跡(フィールドサイン)には、足跡、ふん、ぬた場(泥浴び場)、掘り返し、木のこすり跡、食べた跡などがあります。痕跡を読むときは、どの獣か、いつごろのものか(新しいか古いか)、何頭くらいか、どちらへ向かったかの4つを考えます。痕跡を読む力は、わな猟でも銃猟でも猟果を左右します。
主な痕跡と見分け方
新しさの見分け方
- 足跡:輪郭がはっきりして、崩れていない。雨のあとについたものは新しい
- ふん:表面がしっとりしてつやがある。乾いて白っぽいものは古い
- 掘り返し:土が湿っていて、黒っぽい
- ぬた場:水がにごっている、周りの泥が乾いていない
イノシシとシカの足跡
どちらもひづめが2つに分かれた足跡ですが、イノシシの足跡はシカより丸みがあり、後ろの小さなひづめ(副蹄)の跡が残りやすいといわれます。シカの足跡は細長く、先がとがっています。ただし、地面の状態で見え方は大きく変わるので、ほかの痕跡と合わせて判断します(イノシシはどんな生き物ですか?猟に役立つ生態は?、ニホンジカはどんな生き物ですか?猟に役立つ生態は?)。
クマの痕跡に注意
足跡が大きく、5本の指と爪の跡がある、木に爪の跡がある、ハチの巣や倒木が壊されているといった痕跡は、クマの可能性があります。新しいクマの痕跡を見つけたら、その場を離れ、猟の計画を見直しましょう(クマはどんな生き物ですか?狩猟や山歩きで知っておくべきことは?、クマが出る猟場で気をつけることは?)。
痕跡を見つけたら、スマホで写真を撮り、地図に印をつけておきましょう。日を変えて同じ場所を見ると、獣の通る頻度がわかってきます(猟の記録をつけるとどんな良いことがありますか?(コラム))。
出典・参考:環境省「狩猟制度の基礎事項」(狩猟者向け研修資料)、環境省「クマに関する各種情報・取組」(2026年11月時点で確認)